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部屋が狭く感じてきたり、2年ごとの更新が訪れるたび
と、家を買いたくなる方も多いのではないでしょうか?
私も仕事柄、「賃貸がいいか?」「購入すべきか?」ご相談を受けることが多いのですが、家を購入しようか考え始めたときに、やっておくと役に立つことをご紹介したいと思います。
マイホーム購入は一種の不動産投資である
家を買う=人生で一番大きな買い物 と言われるように、マイホームは何千万円という高額な商品で、人生で1回買う機会があるかどうかの代物ではないでしょうか。
家を買う場合、現金で買う方は少なく年収の数倍にあたる住宅ローンを組む方がほとんど。何十年と支払いをし続けてやっと自分のものになるのです。
住宅ローンは長期間の借金であり、住み替えなどの理由で売却をした際に、大幅に価格が下落し損をしてしまうリスクもあるのです。
損をしたくないのであれば、投資スキルを磨くように、住宅購入もたくさん勉強をしなければいけないことがあります。
残念ながら、不動産営業マンの上手なトークに身をゆだねていても成功する保証はありません。なぜなら、不動産営業マンは数字がすべて。自分の生活を守ってくれる味方ではないからです。
物件探しの前にやるべき3つのこと
家を買おうかな?と考えると、気になるのが物件情報。
やっぱり分譲マンションは、オシャレ~~
庭付き戸建てもあこがれるなぁ~~
リビングの広さと日あたりは譲れない!
と、素敵な家の情報をかき集め、新生活の妄想を膨らませてしまうのですが、
落ち着いて。
住宅はどんなに安くても数千万円の商品。魅力的にしないと誰も買ってくれません。
たくさんの会社が膨大なお金を使いマーケティングを行い、営業マンの方も日々トークスキルを磨き、なんとか契約書にサインをもらえるよう努力しています。
素敵でないわけがありません(笑)
賃貸住宅は、設備や建物の造りの豪華さはありません。もちろん、家賃の金額によりますが、毎月の支払金額だけ比べたら購入した方が住居のグレードがあがることが多いです。
そんな素敵な家を目の前にして、「この金額が家賃と同じ負担額で買えるんですよ~~」と言われたら、迷える心は揺れまくり。購入話を前のめりで聞く準備が整っていきます。
でも、家って数千万円の買い物なんです。
勢いに任せて、買える金額ではありません。
物件情報を見てしまうと素敵なおうちを前に、冷静に考えることができなくなってしまうので、まずは、下記の3つを勉強しつつ、物件情報を見ていくことをおススメします。
お金のこと(住宅ローン)
家を買うときは、ほぼ利用することになるであろう住宅ローン。メガバンクはもちろん、信託銀行、地方銀行、信用金庫、ネットバンクなど、金融機関がさまざまな住宅ローン商品を販売しています。
※ 住宅ローンについては、また今度まとめてみたいと思います。
金融機関によって住宅ローンの金利も手数料も、商品内容も異なります。今は、住宅ローンの借換えサービスも注目を集めていて、LINEやアプリで簡単にシュミレーションができるものも出てきています。
■アプリで簡単!住宅ローン借換え相談 MOGE CHECK(モゲチェック)
産経新聞では、フラット35の借換え経験者の分析データが掲載されていました。
■借り換え前後の金利差は平均0.73%、最大1.53%の金利差で借り換えた人も
借り換え前と借り換え後の金利差について、最大/最小/平均値についても調査をしたところ、最小金利差はわずか「0.16%」、平均すると「0.7%前後」で借り換えを行っていました。(中略)
また、対象者の中で最大の金利差は「1.53%」でした。借り換えを行った場合のメリットを試算(※1)すると、毎月の返済額が約6,000円上がりますが、返済期間を5年短縮でき、総返済額で比較すると約540万円ものメリットがあります。
でも、このニュースを読んで、
契約時に、より自分に適した住宅ローンを選べた可能性もある
と、私は感じました。
住宅ローンの借換えでは、手数料・保証料・団信保険料、登記手数料等々、さまざまな費用が発生します。
例えば、多くの銀行で採用されている融資実行手数料は、融資額×2.20%(税込)。3000万円の借入れの場合、64万8000円となります。借換えせずに、最初から自分に適した住宅ローンで契約できたらこの費用は不要です。
ただ、モデルルームに行くとよくわかるのですが、購入を検討しているとき住宅ローンの話が出るのは一番最後。物件の説明を受けて、内装を見て、「素敵~~」「やっぱり夢のマイホーム」「こんな場所に住みたい~」と、気持ちよくなったところで費用や住宅ローンの話になります。
そして、自分である程度調べていないと、不動産会社から紹介される金融機関で申込むことになります。
ここで紹介される住宅ローンは
・審査が通りやすいもの
・審査期間が短いもの
である可能性が高いです。
つまり、
不動産会社にとって
都合がいい商品。
必ずしも、お客様にとって良い商品が提案されているとは限りません。
住宅ローンの審査が通過できないと、契約締結に至らず不動産会社の営業マンの成績に反映されないからです。わざわざ、自分が不利になるような住宅ローンは勧めないもの。金利が安いネット系銀行などは、不動産会社から提案されることは少ないのが現状です。
こんなプレッシャーをかけられるケースもあると思うので、そこで知識がないと「じゃあ、おススメしてもらった銀行で!」となってしまう気持ちもわかります。
でも、住宅ローンの選び方で500万円も差が出てしまうのです。
これを他人任せにして、あとで後悔しては悲しすぎます。今は、住宅ローンの相談窓口が土曜日や祝日でも行っている銀行もありますし、物件が決まっていなくても相談に行くことも可能です。
物件選びを始める前に、住宅ローンはどのような商品があって、自分にはどのような商品が向いていそうだな?と、情報収集を始めることをおススメします。
地域のこと
基本的に、家を購入すると引越しが難しくなります。
このため、どんな地域か購入希望エリアはしっかりと調べる必要があります。
【購入希望エリア】
・スーパー等の日常生活で必要なお店
・保育園、学校関係
・病院や公園等
・高速道路や電車など
・建替えを検討している場合などは建築制限等
共働きの忙しい夫婦が生活をする際に、夜遅くまでやっていないスーパーは不便ですし、地域によって待機児童問題も異なります。
住んでみて「えぇーーー、こんなハズじゃなかった……」と思っても、引越すのは簡単ではありません。
「ご近所さん」もマイホーム購入の決め手になる?!お金で買える良好な近所付き合い: アットホームによる「住宅購入者 600 人に聞く『近所付き合い』に関する意識調査… http://t.co/ZrXZ6BwCjf
— 丸鍋猫@女性 (@showeel5) 2013年11月1日
以前住宅購入した時にも子供がいるからと文教地区を選んだけど、深夜営業が規制されてるのか?近所にコンビニがなくて不便。
— uta_t (@uta_t) 2013年10月13日
もし、可能であれば
購入を検討しているエリアに賃貸で数年住んでみる
実際に住んでみないとわからないことは多いですし、感覚的に「好き」「嫌い」という相性もわかります。住宅購入は値段ももちろん大切ですが、値段以上に「心地よい」という住む人たちの感覚も大事にしたいポイントです。
また、将来的に建替えを検討している場合などは、地域によって建てられる建物の制限があります。
このエリアは2階建てまでしか建てられませんよー。とか、高さは10mまで、北側に建物がある場合は日照(日あたり)が確保できるように……という規定が定められています。
新築時はもちろん、増改移築をするときも、この規定を守らないと違法建築となってしまいます。購入希望エリアでどのような制限があるかは、事前に不動産会社に確認するか、サイト等で情報収集しておくと安心ですね。
将来の暮らし方を考える
人が住むには家が必要です。でも、家族を取り巻く環境によって家に求めることは変わってきます。
・通勤に便利な場所がいい
・自然を感じてゆったりした場所がいい
・実家のことも気になるからアクセスが良い場所がいい
・子供たちが大きくなったら、小さな家がいい
・大好きな地元で一生暮らしたい
などなど、
人によって家に求めるものは異なります。
また、これは年齢とともに、変化してくるものだと思います。
だからこそ、「30年後のことなんてわからない!」という気持ちはよくわかりますが、それでも考えておくべき大切なことだと思います。
最終的に家をどうするかによって、購入する物件も変わってきます。最後は売却を考えている方は、やっぱり立地は大事な要素になりますし、住環境を重視したい方には優先度は下げてよい項目かもしれません。
住宅購入は買って終わりではありません。何十年に渡り家族と密接に関係する問題なので、できる限りいろんな可能性を考えながら、ベストな選択ができたらよいですね。
そのためには、将来どんな暮らしをしていきたいか、家族で話し合いをしておくのもよいでしょう。長期的な計画に基づいて、どのような住宅戦略がベストなのか検討。もちろん、将来どうなるかは誰にもわかりません。でも、現段階でいろんな可能性を考慮したうえで決めた住宅戦略の方が、後悔をすることは少ないと思います。
まとめ
家を買おうと思ったら、物件情報を探す前にやるべきこと3つをご紹介しました。
住宅購入は人生で最も大きな買い物。素敵なおうちを目の前にしてテンションがあがり、手に入れたくなってしまう気持ちもわかります。でも、失敗しない選択には、しっかりと準備をしておくことが大切。住宅ローンや住宅戦略を考えつつ、家族にとってベストな選択ができたら良いですね。
家を買おうと思っている方の参考になれば幸いです。
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