不動産会社のウラ事情

不動産屋は、なぜあおるのか?|不動産のゴリゴリ営業を不動産屋的に考えてみた

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残念ですが、不動産屋って一般的にイメージ悪いことが多いです。

私も苦手でしたし、自分が不動産会社で働いてから多くの不動産業者さんと接している今でさえ

 

不動産屋は苦手です。

 

不動産屋苦手です

 

私が苦手な理由はいくつかあるのですが、同じように「不動産屋が苦手」という方は、ゴリゴリの営業が苦手という方が多いようです。

 

 


確かに、こういう人は嫌だなーー・・・と思いつつ、なぜ、不動産業界にはこういう方が多いのか?という、業界分析を勝手にやってみることにしました。

完全に私の主観で書いておりますので、ご了承くださいませ。

 

 

不動産屋のあおり営業とは

不動産屋さんでは、お申込を迫らせれることがあります。

営業マン
今日決めないと、お申込が入ってしまいますよー
営業マン
さっき、キャンセルが出たばかりの物件なんです
営業マン
とりあえず、お部屋を抑えてしまいましょう

営業マン
(内見時に電話が鳴る)他のお客さまがこのあと、内見するみたいです

こんな感じで、今日決めてもらうためのクロージングトーク が、たくさん用意されていることがあります。

もちろん、これらが全てウソかどうかはわかりません。不動産は基本的に入居予約や取置きができないので、他の方からお申込が入るとキャンセル待ち扱いとなるのは事実。特に、2~3月のお引越しシーズンは、お申込するかどうかを悩んでいる間に他の方がお申込を入れてしまうこともよくあります。

 

では、何で、不動産営業の方はお申込を迫るのでしょうか?その理由を考えてみました。

なぜ、不動産屋はあおるのか?不動産屋の視点で考えてみる

原因1:ビジネスモデル

売上について

お部屋を借りる時にお世話になる方が多い不動産賃貸の仲介業について、ご紹介をしていきます。

不動産仲介業が売上をあげるには、お客様にご契約をしていただくことが必要です。

どんなにたくさんの方を内見フォローしても、どんなにたくさんの方のお部屋探しの相談を受けても、

 

ご契約いただかないと売上があがりません。

 

なので、不動産営業マンが最後のクロージングを必死でがんばるのも、お申込になるかどうか(→その後、審査・契約と進めていけるかどうか)は、営業マンにとって死活問題なのです。(契約数が及ぼす営業マンへの影響はのちほど後述します)

 

それでは、不動産会社が売上を上げていくには何が必要なのでしょうか?

 

マーケティングの原則では、

売上単価を上げる × 契約件数を上げる 

という公式があてはまります。

 

 

売上単価を上げるというのは、不動産会社の営業方針にもよりますが、基本的にはお客様の賃料予算に応じてお部屋をご提案するので、不動産会社側でコントロールすることは難しいです。(広告料やインターネット取次など、仲介料以外でも売上をあげる方法はありますが、今回は割愛します)

 

売上単価を上げる × 契約件数を上げる 

となると、不動産会社がコントロールできる部分としては契約件数となります。単価が変わらなくても契約件数を増やしていけば、不動産会社の売上を上げる事が可能です。このため、不動産会社では契約件数を重視する会社が多いのです。

 

契約件数を重視すると、どのような運営方針になるかと予想すると、、、

 

「いかに、早く!契約まで持っていけるか!」

 

というのが、不動産会社のセオリ-となります。

このため、下記のようなことが頻繁におきます。

◆ 紹介される物件が少ない

◆「とりあえず、お店に来てください」と来店を促される

「今決めないと!」と執拗な申込クロージングを受ける

 

こんなプレッシャーをかけなくても、じっくりお客様と向き合えたら良いのですが、向きあうのが難しい現実もあります。

それは、不動産会社が負担する経費です。

 

経費について

これも会社によりますが、一般的に不動産会社が負担している経費は下記のようなものがあります。

  • 店舗家賃
  • 人件費
  • 広告費
  • 通信料
  • 不動産協会加入料

 

不動産屋は駅前の1階にあることが多いのですが、あたりまえですが、駅近で1階の店舗賃料は割高になりがちです。

それから、今はインターネットで集客をする会社がほとんどですが、su◯moやH◯me’sなど各種ポータルサイトを利用するには広告料が必要です。今は、どの会社もポータルサイトを利用することが多いので、広告費用もかさんでいきます。

ポータルサイトで掲載しても表示されなければ意味がありません。お客様により多く見ていただけるよう、ポータルサイト利用料の他に、オプション広告枠やポイントを購入し努力をしているのです。

 

それから、いまだに不動産業界では、電話・FAXを日常的に使います。

業者間でメールで連絡をとることは、ほとんどありません。今の時代にFAXって・・・と、ビックリしたのですが、

とにかくFAX・電話・FAX・電話のオンパレードなのです。

(FAXを送ると、FAXの到着確認の電話をしなければいけなく、手間が2倍・3倍となります。。。)

 

お金的には大きくありませんが、これは、時間コストが尋常じゃない

電話対応に費やす時間、膨大です。そして、電話って証拠が残らないので言い間違いなど、ミスコミュニケーションも起きやすいデメリットもあります。もっともっとIT化が進めば良いのに・・・と思いますが、業界全体が変わっていくのはもう少し時間がかかるようです。

 

 

少し話が大きくなってきてしまいましたが、それでは、不動産会社で働く営業マンはどのような環境なのでしょうか?

 

原因2:雇用形態

不動産会社では、歩合制の給与体系を取り入れている会社が多いです。なかには、完全歩合制の会社もあります。

 

不動産業の多くはノルマ+歩合制?

大手不動産会社では基本給のみというところもありますが、売上を上げるとそれが給与に反映される、歩合制の給与形態もよく見られます。

引用:転職サイトType

 

フルコミ営業会社

 

 

営業マンの心理としては、どうしても「契約」を重視してしまうのは仕方がないかもしれません。営業マンにも家族や自分の生活があるので、インセンティブに心がかたむく方もいらっしゃるでしょう。

そして、不動産営業はお客様にお部屋をご紹介して、お部屋探しのサポートをする・・・というイメージを持つ方が多いと思いますが、それ以外にもやらなければいけないことは膨大なんです。

 

営業マンの業務

  1. 広告掲載手続き(入力・写真撮影・画像加工など)
  2. 問合せ対応
  3. ご案内準備
  4. 契約までのフォロー
  5. その他

 

不動産仲介の営業マンは上記のような業務に従事していることが多いです。そう、お客様のご案内以外にもやることがもり沢山。特に、繁忙期と閑散期の差が激しい業界なので、お引越しシーズンは瀕死の営業マンもたくさんいらっしゃいます(汗)

限られた時間のなかで、いかに多くの成約をあげるには、効率的に業務を行なうことが不可欠。もちろん、これは不動産業界だけでなく仕事全般に言えることがですが、業界としてまだまだ効率化できていない部分が多いため(先の電話・FAXの話など)どうしても効率化を求めると、ゴリ押し営業をしなければいけない部分や、おとり広告などで来店を促す人が現われても不思議ではないなと、個人的には感じます。

 

 

 

原因3:お客様とのつきあい方

不動産仲介業では、お客様の入居までのサポートをさせていただくことが多く、入居後のサポートは管理会社さんにバトンタッチすることが一般的です。

つまり、入居後の不満などは仲介業者の耳に入ることは少ないです。このため、「多少強引でもお客様になんとか契約さえしてもらえればOK」と考える不動産会社も存在します。

そんな無理に入居していただいても、その後の暮らしが楽しくなければ、誰も幸せにならないと感じますが、早々お引越しをするタイミングも多くないので、リピーターになっていただくことを考えるより、新規顧客の獲得に励む不動産会社が多いように感じます。

 

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不動産会社のすべてがこんな営業をしている訳ではありません。
しかしながら、このような営業手法をとっている会社もあるので、注意が必要です。お部屋探しは、これからの活動拠点となる大切な時間。トコトン考えて、比較して、自分にとって最適なお部屋を見つけていけたら良いですね。

 

私も同じ不動産業界として働いているので、反面教師としてお客様へプレッシャーをかけることなく満足していただけるサービスを届けていきたいなと感じました。そして、人間はどうしても環境の影響を受ける生き物。働く環境をどう整えていくのかも、大切な業務のひとつですね。勉強になりました。
今日も、ありがとうございました。

 

◆ 女性だけの不動産屋nicocha