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お部屋を探していると目にするようになってきた
仲 介 手 数 料 無 料
という文字。
仲介手数料とはお部屋探しをするときにお世話になる
不動産会社へ支払う手数料です。賃貸物件では、
無料(ゼロ円)~家賃の1ヶ月程度が相場となっています。
例) お家賃10万円のお部屋
仲介手数料がなし → 仲介手数料 なし
仲介手数料が0.5ヶ月分 → 仲介手数料 5万円+税
仲介手数料が1ヶ月 → 仲介手数料10万円+税
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仲介手数料の差額 最大10万円(+税)
受けるサービスは変わらないのに、10万円の差額!!!?
どういうこと?!!!!!
「世の中には、お客様想いの素晴らしい不動産屋もいるものね」なんて
美味しい話はありません。
「タダより怖いものはない」
なんて言われたりしますが、
この不動産業界の仲介手数料無料にも
しっかりカラクリがあります。
なぜ、仲介手数料を無料にできるのか?
不動産屋もボランティアではないので、
お客様から仲介手数料をいただかない場合はどこかから
かわりにお金をもらっています。
だいたい下記のようなパターンになります。
1)貸主さんからいただくケース
2)その他の料金を水増ししているケース
3)そもそも無料にならないケース
◆ 貸主さんからいただくケース
仲介手数料が無料になる最も多いパターンです。
貸主さんが手数料を払っている場合、借主さんからの仲介手数料は無料にしてくれる不動産会社があります。(もちろん、貸主さん・借主さんどちらからも手数料をいただく不動産会社もいます)
★ 家賃10万円万円の物件を借りた場合
(10万円)
貸主さん → 不動産会社A
(ゼロ円)
借主さん → 不動産会社A
——————————————–
不動産会社が受取る金額: 10万円
もちろん、貸主さんが負担してくれる物件を
借主さんからも手数料をもらい仲介することが可能です。
(10万円)
貸主さん → 不動産会社B
(10万円)
借主さん → 不動産会社B
——————————————–
不動産会社が受取る金額: 20万円
すごいですね、同じ仕事をしても売上にして10万円も変わってきます。
不動産仲介のビジネスは成果報酬型。どんなに親身に相談に乗っても
お客様にお部屋を決めていただかないと売上は発生しません。
また、お申込が入ったところで審査に落ちてしまったり
諸事情により契約まで至らないこともあります。
そう考えると、できるだけ売上単価をあげたいと考えるのは自然な流れ。
今までは、「ラッキー」という感じで、貸主さん借主さん
それぞれから手数料をいただいていたところを、最近インターネットの普及にともない
この仲介手数料にも価格競争の波が押し寄せています。
◆ その他料金を水増しするケース
これは程度にもよりますが、いろいろとオプションが付けられてしまう場合があります。
例えば、書類作成費用◯万円、△△委託料、□□□事務手数料など、名前が違えど、しっかりとお金がとられています。
あとは、引越し業者は指定の会社しか使えなかったり、インターネット回線手続きも自分では手配させてもらえないなどの制限がかかる場合もあります。
これらは、成約すると◯%が紹介料として不動産会社にキックバックされるのが理由。
このキックバック代金のおかげで、仲介手数料を値引いても不動産会社はやっていけるのです。
◆そもそも無料にならないケース
これも意外と多いのですが・・・・・
仲介手数料 最大無料
と、書かれていることがあります。
仲介手数料 最大無料
仲介手数料 無料
仲介手数料 最大無料
仲介手数料 無料
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・
このふたつは、似て非なるものなのです(笑)
仲介手数料最大無料とは、つまり、仲介手数料が無料になることもあれば、ならないこともある、ということ。
人間自分の都合よく解釈をしがちなので、なんとなーく物件情報を見ていると「仲介手数料無料!お得!!」と鼻息荒く問合せをするのですが、ふたをあけてみると全然無料じゃなかった・・・というケースはよくあります。
お得な条件に反応してしまう気持ちはよくわかりますが、安いには安い理由があります。
一呼吸おいて冷静に安い理由を考えて見ると良いかもしれません。
まとめると、
いろんなオプションが付けられている場合は、それぞれ項目を質問し契約しなくても良いものであれば取り下げてもらうようお願いをしましょう。
仲介手数料最大無料という記載は、「最大」を見逃さないことですね(笑)それでは、最初に出てきた貸主さんが負担してくれる場合はどうやって見分けていくのがよいのでしょうか?
貸主さんが払ってくれる手数料はどう見分ける?
画像加工が汚すぎて、なんだかよくわからなくなってしまいすみません(汗)
不動産屋ではこのような図面(もしくは、マイソク)と呼ばれる資料を出してくれます。
これは不動産会社が使うデーターベースに登録されている物件の募集概要です。
この募集概要の注目すべきところは
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↑ ココ ↑
このADという記載は、「 advertising 」(広告)広告料という意味です。
つまり、
12月末迄AD100%
この記載は、12月末日までの契約で、広告料を家賃の100%(1ヶ月分)出します
という表示になります。
広告料の他に、業務委託料やBackと記載されることもありますが、どれも同じ意味合いです。
図面の下段に AD100、AD50、B100、B50 という表記が書かれていたら貸主さんから広告料が支払われます。広告料が出る物件は、必ず仲介手数料が割引になるかどうかは、そのお店の運営方針によるので質問をしてみましょう。
そして、注意すべきポイントはこの情報は、通常、紙で印刷されるときには隠されています。
↑( 広告料が見えない・・・)↑
通常、不動産会社は図面をお渡しする時に自社の連絡先が書かれたものに差し替えます。
お部屋をご案内してその後の連絡を取り合うときに、いろんな業者の連絡先があるとややこしくなるので、自社の連絡先を表示するのは問題ないと思うのですが、これだと貸主さんから広告料が出るかどうかの確認ができない・・・・
なので、この広告料を確認するタイミングは、
印刷する前
PCの画面でこの図面を見せてもらっているときしかないのです。
さすがに、PC画面でたくさんの物件情報を調べているときに、画像加工をして物件情報をお見せする不動産会社はいないと思います(というか不可能)
どこの不動産会社もPCを見ながら物件を探していくので、そのときに図面を見せてもらうと良いでしょう。もし、画面が見れないような接客を受けたら「広告料は付きますか?」と、ズバっと質問すると応えてくれるかもしれません(笑)
仲介手数料って何のためのお金?
そもそもですが、仲介手数料って何のために払うお金なのでしょうか?
お部屋を借りる手続き料金?
手続きサポート代金?
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仲介手数料とは、契約の手続きや、部屋の紹介の手数料として、不動産会社に支払うお金のこと。金額は、家賃の1カ月分(共益費・管理費などは含まない)が上限とされている。賃料の半月分の物件もあるが、1カ月分の物件が多い。契約前にいくら必要か必ず確認しよう。
私が考える仲介業の役割は、2つあります。
1つは情報の集約です。そしてもう1つは情報の選別です。
前者はどこの不動産仲介業者でもやっています。不動産業者しか閲覧することができないREINSというデータベースがありまして、このサイトに募集中の物件情報がだいたいデータベース化されています。
不動産業者はこのREINSというデータベースを使って情報を集めます。(中略)
2つ目は情報の選別と言いましたが、これが正に弊社のレーゾンテートルです。REINSで物件を探すとすぐにわかるのですが、都立大学駅指定で8万〜10万円のお部屋205件も登録されています。この中から、あなたが気に入るであろう部屋をどうやって探します?205件見ます?無理ですね。とにかく圧倒的に物件が多い。これで、駅近、新築、南向き、とか定量的な条件をつけていくと、どんどん絞られて探しやすくなるのですが、例えば「かわいい感じ」とか「倉庫っぽい感じ」とか「窓から緑が見えて、公園の近く」とか、そういう定性的なニーズの場合、この中から探すには実際に見に行くしかないんですね。
このあたりは不動産会社によって、いろんな定義がありそうです。
R STOREの代表・浅井さんのブログでは、仲介手数料は情報の選別代金だと書かれていました。つまり、素敵なお部屋を選んで、取材して、WEBで情報発信をすることによって、お客様に選んでいただきやすくなる。膨大な情報のなかからピックアップして、その魅力を伝える情報発信の手間賃が仲介手数料に含まれる、というものでした。
R STOREさんのサイト掲載の写真はどれもキレイですし、オシャレなデザイナーズ物件を多く取り扱われているので、上記のコメントも納得できます。
私としては、
仲介手数料は、借主のエージェントとしてお部屋探しをサポートするお金だと考えています。
不動産という一般生活では馴染みの少ない商品を選ぶのに、専門的な知識が必要なのは言うまでもありません。また、限られた予算内で、できる限り良いお部屋を見つけるのにプロの力を借りた方が時間と手間が削減できることも間違いないでしょう。
家賃交渉をして3000円の値引きに成功したら、2年間で7万2,000円、3年間で11万円の節約になります。そうやって自分ひとりでは手が届かなかった物件に住むことができる場合もあります。
逆に、自分一人で情報収集をして、せっかく契約した部屋があまり快適ではなく1年足らずで引越すことになれば、引越し代金・新たな新居の契約費用など余計なお金がかかり、片付けや準備の労力もとられてしまいます。
お部屋探しは自分の生活の満足度を左右する貴重な時間。コスパを求めてすぎて大切なものを見失うのではなく、バランスを取りながら不動産会社をうまく活用していただけたら嬉しいです。
なお、当社、女性だけの不動産屋nicochaでは、貸主さんからいただける広告料はそのまま借主さんへ還元させていただいております。広告料が100%出る物件は、仲介手数料無料。広告料が50%出る物件は仲介手数料半額、広告料が出ない物件は仲介手数料1ヶ月分。というように、物件ごと取扱いが異なります。
お客様と一緒にデーターベースを確認するときに、広告料も確認するので募集条件を比較しながら、お部屋を絞り込んでいきます。
仲介手数料にかぎらず、不動産業界には一般の方には馴染みのない慣習がたくさんあります。
頭の片隅に入れていただくことで、失敗しないお部屋探しのお役に立てば幸いです。
今日もありがとうございました。