注文住宅を購入するときに必要になるのが、つなぎ融資。
ざっくり言うと、土地と建物で必要になる資金のタイミングがズレていても、住宅ローンを利用できる制度です。
しかし、低金利が魅力的なネット銀行の住宅ローンは、つなぎ融資に対応していないことが多いです。
auじぶん銀行の住宅ローンも、つなぎ融資は使えません。
ネット銀行で、つなぎ融資に対応しているのは、楽天銀行の住宅ローン。
楽天銀行の住宅ローンは、変動金利型・フラット35ともに、融資手数料が安くて、お得です。
- 【変動金利型】定額:32万円(一般的な水準:✕2.20%(税込))
※ 1500万円以上の借入れで、楽天銀行の方がお得
- 【フラット35】定率:借入額✕1.10%(税込)(一般的な水準:✕2.20%(税込))
変動金利型、フラット35、どちらも、つなぎ融資に対応しています。
変動金利型は、全疾病保障が無料で付き、保障内容も充実。
全疾病保障特約が無料でつく住宅ローンは、楽天銀行と、住信SBIネット銀行、auじぶん銀行しかありません。
住信SBIネット銀行とauじぶん銀行は、つなぎ融資がNGなので、つなぎ融資が利用でき、かつ、全疾病保障付きの住宅ローンは楽天銀行、一択になります。
ネット銀行では珍しい、つなぎ融資OKの楽天銀行 住宅ローン。
低金利で保障も充実。
ネット銀行のメリットを最大限活かせるので、おすすめです。
長期固定金利型を検討中の方は、楽天銀行のフラット35。
目次
auじぶん銀行などのネット銀行は、つなぎ融資が使えない
業界最安値クラスの低金利な住宅ローン。
やはり、ネット銀行の住宅ローンは安いです。
銀行名 | 変動金利 | 保証料 | 事務 手数料 |
---|---|---|---|
住信SBI ネット銀行 【店頭】 |
0.390% | 無料 | 融資額 ✕2.20% |
★住宅ローン(対面) (通期引下げプラン) ・全疾病保障0円 ・対面相談OK ※審査結果によっては、 表示金利に 年0.1%-0.3%上乗せとなる 場合があります。 |
|||
住信SBI ネット銀行 【ネット】 |
0.410% ※所定の条件を 満たした場合の金利 |
無料 | 融資額 ✕2.20% |
★ネット専用住宅ローン(通期引下げプラン) ・全疾病保障0円 ・対面相談不可 三井住友信託銀行指定の取引きを申込すると、 最大で▲0.03%の金利引き下げが可能に。 ・投信自動積立(0.03%) ・NISA口座開設(0.01%) ・投信口座開設(0.01%) ・定期預金預入(0.01%) ・ダイナースカード申込(0.01%) |
|||
auじぶん銀行 |
0.410% | 無料 |
融資額 ✕2.20% (税込) |
★住宅ローン (全期間引下げプラン) ・がん50%保障団信0円 ・融資まで10日程度 ・対面相談不可 ※審査結果によって、保証付金利プランとなる場合があります。 この場合、上記金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、 固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます。 ※審査の結果、保証会社をご利用いただく場合は、 保証料相当額を上乗せした金利が設定されますが、 別途お支払いいただく保証料はございません。 |
|||
ソニー銀行 | 0.457% | 無料 | 融資額 ✕2.20% |
★変動セレクト住宅ローン (自己資金10%以上) ・金利発表、前月15日頃 ・変動、固定切替自由 ・5年ルール、125%ルール適用外 ・対面相談可能 |
|||
りそな銀行 埼玉 りそな銀行 |
0.470% | 無料 | 融資額 ✕2.20% |
★ずーっとお得!全期間型 融資手数料型 ・派遣社員も利用OK (年収要件100万円以上) ・店頭相談可能 |
|||
楽天銀行 |
0.527 ~1.177% |
無料 | 33万円 |
★金利選択型 ・適用金利は審査次第 ・全疾病保障付 ・つなぎ融資あり |
※2022年5月適用金利
しかし、ネット銀行の多くはつなぎ融資・分割融資が使えません。
auじぶん銀行も、住信SBIネット銀行も、ソニー銀行も使えません。
注文住宅の場合、つなぎ融資を使わずに土地と建物の決済ができる方は、相当の自己資金がある方でないと難しいのが現状。
残念ですが、つなぎ融資が利用できる住宅ローンを検討しなければなりません。
低金利でつなぎ融資が使えるのは、りそな銀行・楽天銀行
低金利の変動金利タイプで、つなぎ融資が使える最安値クラスは、りそな銀行と楽天銀行。
どっちがお得になるか比較してみました。
- 借入金額:4000万円
- 返済期間:35年間
- 金利プラン:変動金利タイプ
- 2019年4月適用金利を使用
楽天銀行 | りそな銀行 | |
---|---|---|
金利 | 0.527% ※最下限 金利適用時 |
0.470% |
融資 手数料 |
32万 4000円 |
融資額✕2.16% (86万4,000円) |
毎月 返済額 |
10万 4312円 (+1008円) |
10万 3304円 |
総 返済額 |
4413万 4875円 (▲11万 6895円) |
4425万 1770円 |
りそな銀行、楽天銀行ともに、今の金利が35年間続くものとしてシュミレーションを実施。
どちらも低金利なので、毎月の返済額は1000円程度の差でしたが、総返済額は11万円以上、楽天銀行がお得になりました。
お金以外の保険内容も比較してみます。
楽天銀行 | りそな銀行 | |
---|---|---|
団信 保険 |
無料 | 無料 |
無料 特約 |
全疾病 保障特約付 |
なし |
有料 特約 |
夫婦連生団信:0.2%上乗せ 介護保障特約:0.2%上乗せ |
3大疾病保障:0.25%上乗せ 団信革命:0.3%上乗せ (特定状態保障特約付) |
楽天銀行の方が安いのに保険内容が充実しています。
全疾病保障特約が無料でついてきます。
りそな銀行のように金利が上乗せされるオプションに加入しなくても大丈夫。
共働き夫婦で団信を利用したい場合や、要介護状態で保障が受けられる特約を付けなければ、追加料金なしで保障をうけることができます。
つなぎ融資を使うなら、楽天銀行の住宅ローンがおすすめ
楽天銀行の住宅ローンのまとめ
- 事務手数料が定額(フラット35は、✕1.10%(税込)と割安:通常2.20%(税込))
- 全疾病就業不能保障が無料(フラット35除く)
- 楽天銀行は振込手数料・ATM利用手数料無料(条件あり)
- つなぎ融資あり(3回まで分割融資可能)
つなぎ融資で、楽天銀行の住宅ローンがおすすめの理由
融資手数料が安い!【変動金利型】33万円【フラット35】✕1.10%(税込)
楽天銀行の住宅ローンの特徴は、融資手数料の安さ。
通常、ネット銀行の場合、融資手数料は2.20%(税込)と定率で設定されています。
借入額に対して2.20%(税込)の融資手数料がかかるため、借入額が多くなればなるほど、融資手数料は高くなります。
楽天銀行の変動金利型住宅ローンの融資手数料は定額。
いくら借りても、33万円と定額です。
33万円という融資手数料は、1500万円を融資手数料2.20%(税込)で借りた時の手数料と同じ。
つまり、1500万円以上借りる場合、楽天銀行の方がお得になります。
借入額 | 1500万円 | 3000万円 | 4000万円 | 5000万円 |
---|---|---|---|---|
楽天銀行 | 33万円 | 33万円 | 33万円 | 33万円 |
融資手数料 2.20% の銀行 |
33万円 | 66万円 | 88万円 | 110万円 |
差額 | 0 | 楽天銀行が 33万円 安い |
楽天銀行が 55万円 安い |
楽天銀行が 77万円 安い |
もちろん、金利による違いも考えなければなりませんが、楽天銀行の金利は低金利に設定されているため、トータルコストも楽天銀行の方が抑えられることが多いです。
また、楽天銀行のフラット35の融資手数料は、借入額の。
一般的に、フラット35の融資手数料は、借入額の2.20%(税込)なので、半額の設定。
フラット35はどの金融機関も、ほぼ金利が変わらないので、融資手数料が安い楽天銀行の方が、お得になるでしょう。
全疾病保障特約がついても、団信保険料無料(フラット35除く)
楽天銀行の住宅ローンでは、全疾病就業不能保障特約が無料でつきます。
りそな銀行など一般的な団信保険では、死亡・高度障害しか保障されません。
病気で療養していて働けなくても生きている限り、住宅ローンを返済し続けなければなりません……。
全疾病特約(団体信用生命保険就業不能保障特約)は、病気やケガにより所定の就業不能保障状態になられた場合を保障する特約です。
引用:楽天銀行|全疾病保障特約付団体信用生命保険
ガンなど日本人がかかりやすい病気になり、働けなくなってしまった場合、その状態が1年以上続けば、住宅ローン残高はゼロに。
保険金で住宅ローンは精算されます。
他の銀行では、7大疾病・8大疾病保障特約は基本的に有料オプション。
金利にプラス0.3%上乗せ保険料が必要になります。
楽天銀行は金利上乗せなく全疾病保障特約がついているので、実質0.3%お得になっています。
土日含め22:00までskype相談できる
楽天銀行は、ネット銀行のため店舗がありません。
店頭で相談できないかわりに、skypeでのテレビ電話相談でサポート。
土日も相談可能で、22:00まで予約をすることができます。
仕事後でもゆっくり相談できるのは嬉しいですね。
インターネットが使える状態なので、PC画面を見ながらいろいろと質問できることも便利です。
ネット申込ができる
ネット銀行なので当然ですが、PCで申込み手続きを行うことができます。
銀行窓口に行かずに手続きができるので、お仕事が忙しくても大丈夫。
書類は郵送で送付するので、何度も銀行に行く手間と時間が省けます。
楽天銀行住宅ローンのデメリット
審査によって適用金利が決まる
楽天銀行の住宅ローン(フラット35以外)は、金利幅が設定されています。
審査によって金利が決定。
つまり、最下限金利が適用されるかどうかは審査次第。
審査によっては、想定よりも高い金利が適用される可能性もあります。
店頭相談はできない
繰り返しになりますが、楽天銀行はネット銀行のため店頭相談はできません。
skype相談が毎日22:00まで予約可能で、サポート体制は万全。
インターネットに慣れている方には不都合はないでしょう。
前年度年収400万円以上と審査ハードルは高め
ネット銀行は一般的に審査ハードルは高め。
審査にかかる時間も短縮するため、利用条件を細かく設定しています。
収入要件は前年度年収が400万円。
ひとりで400万円未満でも、夫婦で収入があれば収入合算で審査を行うことも可能です。
年収以外の年齢等の利用条件は、他の銀行と変わりません。
そこまで心配しなくても大丈夫です。
ネット銀行のため審査に2ヶ月程度必要
楽天銀行に限らず、ネット銀行は審査に時間がかかります。
一般的な住宅ローンは、1ヶ月半~2ヶ月程度必要。
楽天銀行も2ヶ月程度、審査に時間がかかると考えておくと良いでしょう。
もし、決済までそんなに待てない……という方は、ARUHI(アルヒ)がおすすめ。
つなぎ融資にも対応していて、融資まで2週間程度。
事前審査は1~2営業日で回答が届きます。
住宅ローン審査が通らないと、土地売買の契約手続きが進められないこともあります。
心配な方は、とりあえず、ARUHI(アルヒ)で審査を通しておき、楽天銀行の審査も並行して進めるのがおすすめ。
楽天銀行の住宅ローン審査が間に合えば、楽天銀行で手続き。
間に合わなければ、ARUHI(アルヒ)で手続き。
決済が終わり落ち着いてから、住宅ローンの借換えを検討しても大丈夫です。
まとめ
残念ながら、auじぶん銀行の住宅ローンでは、つなぎ融資が使えませんでした。
低金利で、つなぎ融資が利用できる住宅ローンのおすすめは楽天銀行。
低金利で融資手数料が安いだけでなく、保険内容も充実。
保障内容が拡大されているのに、追加料金なし(保険料無料)で利用することができます。
ネット銀行ならではの商品力のある住宅ローンと言えるでしょう。
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